第19回:暮らしの“余白”を設計する──建築士が考える片づけの力

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アーカイブココカラととのう間(住環境)

こんにちは。
引き続き片付けについて、建築士視点からです。
家の中に“動きやすい余白”があると、暮らしは驚くほど快適になります。
私はかつて木造住宅の設計を手がけていましたが、住まいの整い具合と住む人の心の整い具合には明確な相関関係があると感じています。

その中でも特に重要だと思うのが、片づけ=暮らしの再設計という視点です。

片づけは“生活動線の設計”である

物が多い家では、人の動線が遮られ、自然と姿勢も崩れがちになります。
実は「片づかない家」には共通点があるのです。

  • 家具が動線を塞いでいる
  • よく使うものが取り出しにくい位置にある
  • “一時置き場”が決まっていない

つまり、片づけとは“収納を増やすこと”ではなく、“動線をデザインすること”。

💡 使う人の動きを想定して物の位置を決める──これが片づけの基本構造です。

視覚の“余白”が心を整える

設計図で言うところの「白いスペース」。
これは、空間を美しく見せるだけでなく、心理的安定をもたらします。

部屋の隅を空ける、棚に空きスペースを残す、それだけで脳が「安心」を感じるのです。
建築士時代、「片づいた家に住み始めてから夫婦ゲンカが減った」というコメントに触れたこともあります。

シニアのための“動きやすい空間”づくり

年齢とともに可動域が減るシニア世代には、「取りやすい高さ」「短い動線」が不可欠です。

  • よく使うものは腰~目の高さに
  • 下段収納は引き出し式に
  • 廊下や部屋の隅に“つまずきゾーン”を作らない

これらの工夫で、体の負担が減り、生活動作がスムーズになります。

光と風の通る“整った空間”

片づいた家は、光と風がよく通ります。
窓際を塞がず、床に物を置かない。それだけで部屋の明るさと空気の流れが変わる。

建築士としての実感ですが、視覚的な明るさは心の明るさに比例します。

健康オタク建築士の実践メモ

  • 家具の高さを揃えて空間に一体感を出す
  • 収納内を“見える化”して探し物ストレスをなくす
  • 「使う」「休む」「眺める」エリアを分ける

こうした小さな整え方が、住まいの“呼吸”を取り戻します。

まとめ

片づけは単なる整理ではなく、「心地よく暮らすための設計」。
モノを減らし、動線を整えることで、心も体も軽やかになります。

整った空間は、暮らしのセラピスト。

🔗 次の一歩

建築士として住まいの工夫を考えるのと同時に、私は心と体を調える知恵を試すのが楽しみとなっています。
心と体を調えることを「もっと体系的に学びたい」と思われる方は、こちらを参考にしてみてください。

👉 心と体の調え方(特設ページ)

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