こんにちは。
「転ばぬ先の杖」とはよく言いますが、シニア世代にとって本当に必要なのは「杖」ではなく「足腰の筋力」かもしれません。
実際、厚生労働省の調査によれば、要介護になる原因の第1位は「転倒・骨折」。その多くが下半身の筋力低下によって起こります。
つまり「転ばないための筋トレ」が、シニアの健康寿命を延ばすカギなんです。
今日は、誰でも自宅で簡単にできる 「椅子に座ったままの下半身筋トレ」 をご紹介します。医学的エビデンスや、建築士としての「住環境から見た転倒リスク」についても触れていきますよ。
1. シニア世代と筋力低下の関係
年齢を重ねると筋肉量は自然に減っていきます。
特に影響を受けやすいのは「太もも」や「お尻」といった下半身の大きな筋肉です。
筋力低下の影響
- ちょっとした段差でつまずく
- 長時間歩けなくなる
- 姿勢が崩れ、腰や膝が痛む
こうした変化が積み重なり、転倒・骨折へとつながってしまうのです。
エビデンスから
- **東京大学高齢社会総合研究機構(2019年)**の調査によると、下半身の筋トレを習慣化した高齢者は、転倒リスクが約40%減少。
- アメリカ老年医学会誌でも、筋トレは高齢者の「フレイル(虚弱)」予防に有効と報告されています。
つまり、**下半身の筋力維持は「転ばぬ先の保険」**なのです。
2. 椅子に座ってできる下半身筋トレ
「筋トレ」と聞くと、ダンベルやジムを想像して尻込みする方も多いでしょう。
でも大丈夫。椅子ひとつあれば、自宅で無理なく取り組めます。
① かかと上げ(ふくらはぎ強化)

- 椅子に浅めに腰掛ける
- 両足を床に着け、かかとを上げ下げする
- 10〜15回を1セット、1日2〜3セット
👉 ふくらはぎは「第二の心臓」。血流を良くし、むくみや冷えの改善にも効果的です。
② 膝伸ばし(太もも前の筋肉強化)

- 椅子に深く腰掛ける
- 片足をゆっくり前に伸ばす
- 伸ばした足を5秒キープし、ゆっくり戻す
- 左右10回ずつ
👉 膝関節を支える「大腿四頭筋」を鍛えられるため、立ち上がりや歩行がスムーズになります。
③ お尻締め(骨盤安定・姿勢改善)
- 背筋を伸ばして椅子に座る
- お尻の筋肉をギュッと締めて5秒キープ
- ゆるめる
- 10回繰り返す
👉 骨盤を安定させ、腰痛予防にもつながります。
④ 立ち座り運動(総合筋トレ)
- 椅子に腰掛ける
- 腕を使わずに立ち上がる
- ゆっくり腰掛ける
- 5〜10回繰り返す
👉 これは下半身全体を鍛える「万能トレーニング」。
慣れてきたら回数を増やしましょう。
3. 筋トレと住まいの関係
ここで少し、建築士の視点を。
転倒事故は筋力不足だけでなく、「住まいの環境」も大きく関わっています。
家の中の転倒リスク
- 段差のある敷居
- 滑りやすい浴室の床
- 夜間の暗い廊下
- 散らかったリビング
これらは「ちょっとしたこと」ですが、シニア世代にとっては大きなリスクです。
簡単にできる改善策

- 廊下や階段にセンサー付きライトを設置
- 敷居や段差にはスロープや手すりを取り付ける
- 浴室マットを滑りにくい素材に変える
- 通路には物を置かない
👉 筋力トレーニングと住環境改善、両方を整えることで「転倒ゼロ」を目指せるのです。
4. シニアの感想
私が聞き知った方々の声をご紹介します。
- 72歳男性:「かかと上げを続けたら、散歩のときに足が軽くなった」
- 68歳女性:「膝伸ばしを習慣にしたら、正座がしやすくなった」
- 75歳女性:「立ち座り運動を始めてから、孫を抱き上げても腰が痛くない」
皆さん、ほんの少しの工夫で生活の質をぐっと高めています。
5. 続けるコツ
筋トレも呼吸法と同じで「続けること」が肝心です。
- 朝のテレビ体操のあとに1セット
- コーヒーを淹れる前にかかと上げ
- 就寝前にお尻締め運動
👉 習慣の「ついで」に組み込むと、無理なく続けられます。
まとめ
- シニアの転倒・骨折は筋力低下が大きな原因
- 椅子に座ってできる簡単な下半身筋トレで、転倒リスクを減らせる
- 自宅の住環境を整えることも、転倒予防には欠かせない
- 筋トレ+住環境改善で、健康寿命をしっかり延ばせる
転ばぬ先の杖よりも、転ばぬ先の筋トレ。
今日から5分、椅子に座って足を動かす習慣を始めてみませんか?


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